ディレクターのお仕事




ディレクターの仕事は、企画の内容を的確に表現する事です。
そしてそのために、企画の段階からMAが終わって作品が完成するまでの全てのプロセスにかかわります。通常演出にはアシスタントがつき(アシスタントディレクター:AD)、準備から完成に至るまでの演出の助手を務めます。

演出の仕事を大きく分けると、次のようになります。

1.企画
2.準備
3.撮影
4.編集
5.MA

それでは順番に見ていきましょう。


企画

企画が持ち込まれたら、誰にどんな内容を伝えるための映像でどんな表現が良いかプロデューサーと話し合います。そしてそれをシナリオライターに伝えシナリオを書いてもらいます。シナリオは、まずシノプシス(あらすじ)から始まり、プロット(順番に並べたもの)、シナリオ(ト書き、セリフ、シーンが書きこなれたもの)の順に進んでいきます。


準備

企画の打ち合わせと平行して撮影の準備が進められます。
ここではディレクターはプロデューサーと相談して、予算やスケジュールを考えながら撮影などの技術スタッフを選び(スタッフィング)、ドラマなどの場合は役者やタレントを選び(キャスティング)、必要に応じて美術や衣装も決めていきます。またドキュメンタリーの場合は、取材を行います。
コンピューターグラフィックやアニメーションを作る場合はこの段階で発注しておきます 。
そして撮影する場所の下見(ロケーションハンティング:ロケハン)をし、撮影のスケジュールや必要な機材の確認をしていきます。そしてカメラマンなど撮影の技術スタッフとの打ち合わせも行って、撮影内容の確認をします。この段階でADは、タレントや役者が入るタイミングやスムーズな進行を考えて撮影のスケジュール(香盤表)をつくります。



撮影

主に香盤表に従って撮影は進められます。
ディレクターはシナリオに沿って、何を(誰を)どのように撮影するかを考えておき、撮影時にカメラマンに指示を出していきます。また、ドラマの場合は役者の演技に指示を出すなどもします。その他美術や小道具など、画面に写るものはすべてチェックします。
撮影中、ADは常にカメラの周辺にいてカチンコをいれ、ディレクターが出す様々な指示に従います。例えば映像に写っては困るものをどかしたり(「ワラう」をいいます)。路上で撮影する時に通行人を止めたり、という具合に。
そしてディレクターは、撮影中はモニター画面で確認しながら、逐次撮影の指示を出していきます。


編集
(詳細は「編集篇」参照)

撮影が終わると次は編集です。
まずオフライン編集で、全体の構成を考えます。
シナリオに沿って、撮影した映像のどの部分をどのように編集していくかを決めます。この時に演出は、オンライン編集で行う特殊効果などについても計画を立てます。
βカムなどの撮影済みのテープ(素材)に記録されている8桁のタイムコードを画面上に表示してダビングしたVHS等(キャラクター入りワークテープといいます)を使って、シナリオの通りに編集していきます(オフライン編集)。最近ではこれらのオフライン作業をコンピューターで行うところもかなり多くなりました。

コンピューターによる
オフライン編集
またテロップで説明を加える部分とその言葉を「案」の形でピックアップしておきます。
全部編集できたら、クライアントなどに試写を行い、OKが出たところでオンライン編集となります。
 
オンライン編集はエディットシートに沿って進められます。これはオフライン編集のテープから、どの撮影テープのどの部分をどのような順番で編集していくのか、タイムコードと映像の内容を書き起こしたもので、通常ADが作ります。



MA
(詳細は「MA篇」参照)

編集が終わった後で、ディレクターは選曲(音効さん)と打ち合わせを行い、どのような音楽・効果音をどのような部分につけるかの指示を出します。MA当日、選曲はディレクターとの打ち合わせに従って、用意した音楽を順番に付けていきます。効果音が必要な場合は、効果音も音楽と同様に後から足していきます。
またディレクターはナレーターにも指示を出しながらナレーションを録音します。
そして、すべての録音が終わってから、MIXの作業となりますが、その確認が終わり出来上がったものを確認するところまでディレクターの仕事は続きます。
ディレクターと音効さんの
打ち合わせ




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